去年の10月からスタートした「ひととまちとつながる旅」。
これまで東京でのオリエンテーションに始まり、2度にわたる益子町・栃木市に分かれてのフィールドワークを行なってきました。
最終回となる今回は、報告会「あなたのローカル見つかりましたか?」を開催しました。
ここでは、旅を通して体験・経験したことやこれからのアクションプランの発表のほか、関わったひとたちによるトークセッション、交流会を行ないました。
場所は、歴史ある宇都宮大学峰キャンパスの峰が丘講堂にて。
少し早めに集まったプログラム参加者たち。みんな久しぶりの再会ということもあり、会話が弾みます。
全体でのオリエンテーションの後は、益子組と栃木組に分かれて打ち合わせタイム。
これまでの体験を思い返しながら、地域ナビゲーターの方々と一緒に発表の準備を行ないました。
発表の仕方や内容についてみんなで意見を出し合ったり、確認したりしました。
そして、13時からは報告会スタート。地方との関わり方に興味を持つ県内外の方々が、聞きに来てくださりました。
オープニングでは今年のコンパスの活動説明に続いて、主催者挨拶として栃木県総合政策部地域振興課 課長補佐 船木優子氏より栃木の現状についてお話をさせて頂きました。
そして、コンパス事務局の古河より今年開催した東京でのイベントやツアープログラムの活動内容を写真を交えて報告し、全体の振り返りを行ないました。
その次に、益子町と栃木市に分かれて、フィールドワークで行なったことや今後の関わり方、実現したいことなどを発表しました。
まずは、栃木市のまちなかコース。
地域ナビゲーターの大波龍郷さん(マチナカプロジェクト代表)から、フィールドワークの活動内容を報告してもらいました。プログラム参加者は、スクリーンにでてくる写真を見て懐かしそうに聞いていました。
栃木市のプログラムでは3つのチーム(ライフイベント・小商い・リノベーション)に分かれ、実際に自分たちでまちと関わる実践を行ってきました。チームごとに活動内容やその成果を報告しました。
活動を通して、地域に目を向けることができて地域の良さに気づいたり、栃木のことが詳しくなることで地域への誇りを感じたとの声がある等、アクションを起こすことで新しい見え方や感じ方をしているようでした。
次は、益子のさとやまコース。
マチナカコース同様、最初に地域ナビゲーターの簑田理香さん(地域編集室主宰)、高田英明さん(星居社(株)主宰)から、全体の活動内容について報告していただきました。
参加者からは、益子に暮らす人たちとの出会いを通して感じたことのほか、「益子の人と暮らしを伝える ミチカケ」をベースに、それぞれの体験や気づきをまとめた「ミチカケ新聞」についても報告しました。
地域に暮らすことや向き合うこと、生きることとは何なのか、益子で過ごした時間を思い返しながら話をしてくれた一人ひとりの声からは、これから地域と関わる上で大切な体験をした様子が伝わってきました。
その後は、地域ナビゲーターに加え、東京のふるさと回帰支援センターで移住相談を担当する遠藤さん、栃木市のツアーをサポートした島田さんを交え、トークセッションを行ないました。
ツアーを終えて、何を考え、感じたのでしょうか。
大波さんからは「地域を案内したり、企画を立てて実行していく中で、地域にある資源やひとの可能性が広がりました。日々過ごしている時間や、ふれているものの違いを認識し合い、これからを生きていくための価値を見つめる機会となりました。」
また、簑田さんからは「地域の私たちが何かを提供するだけでなく、都市生活者の皆さんの日々の思いなどを伺ったりしながら、計4日間で「視点の交換」ができたと思います。それは、活動7年目のヒジノワにとっても1つの活力となりました。」というお言葉をいただく等、地域側も参加者との関わりを通して気づきや学びが生まれた良い機会になったことを感じました。
交流会では、参加者でシンガーソングライターの方が、ツアーで感じたことを曲にして披露してくれました。とても心地よく優しい歌で、益子での日々が思い出される素敵な曲でした。
また、7月にも益子のヒジノワでのライブ開催が決まっているそうです。その時にも、聞けるかもしれないですね。
今年のツアーは終わりとなりますが、これをきっかけにそれぞれの関わりが続くように、私たちはこれからも応援していきます。
この旅でお世話になった多くの皆さま、ありがとうございました。
※今回の報告会では、益子組が制作したミチカケ新聞や、栃木組の小商いチームの一人が制作した栃木レザーを使った作品も展示しました。