ローカルを10%プラス
参加プログラム:ミツカルツアー short ver.さとやま編
report:神奈川県在住 大学生 田名部 茜さん
10月17日〜18日の二日間、栃木県の「はじまりのローカル コンパス」主催のミツカルツアーに参加しました。
わたしは生まれも育ちも神奈川県で、都内に通う大学生なのですが、毎日忙しそうに駅を歩く人々や、背の高い建物で埋めつくされた街に嫌気がさし、日本の様々な地域にとても興味を持っていました。
そして偶然、コンパスのプロジェクトを雑誌で見かけ、移住などではなく“10%関わる”というところに惹かれて、このツアーに参加しようと決めました。
芦野の人々との出逢い
一日目はコンパス事務局と参加者の方々と宇都宮駅で集合し那須町へ。今回のナビゲーターである、那須ゲストハウスDOORzの方々と合流し、プログラムスタートです。
お昼ご飯は芦野の「遊行茶屋」さんで、地元野菜たっぷりの美味しいカレーをいただきました。
遊行茶屋の女将、大平夏澄さんの芦野地区を盛り上げようという熱い気持ちが伝わるお話を聞いていると、そのにぎやかな光景が想像でき、来たばかりの私ですがとてもワクワクしました。
やる気に満ちあふれた大平さんの楽しそうにお話をするその姿はとてもキラキラとしていて、とても素敵な方だなぁと思いました。
その後、地元のボランティアの方に芦野の歴史を教えていただきながら町を歩き、今とは違う昔の景色を感じることができました。
「隠居の間」さんでは、店主の星田香菜子さんが作ったロールケーキをいただきながら、Uターンをし、先代から畳店(大島畳工業さん)やうなぎ料理店(丁子屋さん)を受け継いでいる若い方々のお話を聞かせていただきました。お話をしてくださった方々それぞれにUターンへの物語があり、それを経て、いまの芦野での暮らしを楽しんでいらっしゃるように思えました。
そして夜は、今回のツアーの舞台であるゲストハウスDOORzさんにて、地元の方々と夜ご飯を食べながらの交流会。
とても美味しくて、楽しくて、嬉しくて、笑顔いっぱいのあたたかい時間を過ごしました。
DOORzさんの心も体もほっこりするようなお部屋とお布団で、その日の夜はぐっすりと眠れました。
里山の豊かさに触れる
翌朝は、那須認定ブランドの横岡米でおにぎりをつくり、幸せな朝時間から始まりました。
二日目のこの日は、芦野の高瀬集落営農組合の方々に教えていただきながら稲刈りとはざがけの稲作体験をしました。
普段当たり前のように食べているお米ができるまでに作る人の大変な作業と頑張りがあることを、身をもって知り、また、稲にすら触れることがないので、「これが美味しいお米になるのか!」という嬉しさもあり、とても新鮮で貴重な体験ができました。
作業の後の、お釜で炊いたほわほわの新米と芋煮も、私にとってはここでしか食べられない贅沢なものでした。
那須の素晴らしい景色を見渡せる見晴らし台へも案内してくださり、田舎や自然の良さを改めて実感。
そして最後はDOORzさんにて、今回のツアーのふりかえりワークショップをしました。
芦野地域に来て感じた良さはもちろん、もっとこうだったら良いなぁ、などの意見を参加者の皆さんと出し合いました。
ローカルに広がる無限の可能性
地域には、若者が都心部へ出て行ってしまうなどの過疎化、高齢化問題があるのは事実かもしれません。
わたしはこの芦野へ来たのがはじめてだったので、見るもの聞くこと体験すること全てが新鮮で、そして何よりも若い方々が地域を盛り上げようとたくさんのおもしろいことを始めており、その無限の可能性にワクワクしました。
今回の舞台となったゲストハウスDOORzのタツヲさん、あさみさんは、まさに芦野地域へ人を呼びよせ、温かく迎えてくださり、地域と人との関わりをつくるきっかけを与えてくれる素敵なご夫婦だと思います。
そして、コンパスさんの「あなたにローカルを10%プラス」というキャッチフレーズ。
地域との関わり方となると“移住”を思いうかべてしまい、中々地域へ行くのが難しいかもしれませんが、この“10%”の関わり方は気軽に地域へ行けて地元の方々とも交流ができ、とても魅力的だと思います。
都心部には、地域と関わりたいと思っている人々がきっといるはずです。そのような方に、那須町芦野地域をぜひ知ってほしいと思いますし、10%プラスして訪れてみることをおすすめしたいです。
きっと、たくさんの素敵な出会いが待っています。最後になりましたが、ゲストハウスDOORzさん、芦野の皆さん、はじまりのローカル コンパスさん、参加者の皆さん、とても素敵な体験をありがとうございました。
コメントをお書きください